2023年6月1日(木)
第八回通常総会を開催しました
一般社団法人ものづくりなでしこ(事務局:東京都台東区東上野1-14-5、ユーエムビル8階、株式会社NCネットワーク内、代表理事:渡邊弘子=富士電子工業株式会社代表取締役社長)は2023年6月1日、東京都港区の六本木ヒルズ森タワー49階で第8回通常総会を開催しました。新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行したことからウェブ配信を行わず、会場のみの開催となりました。自民党の福田達夫衆議院議員らご来賓15人、会員71人(いずれも懇親会のみを含む)の計86人が参加しました。
渡邊代表理事は23年度の活動テーマとして「ひと」を掲げました。人材採用と継続雇用、さらに技術伝承など「未来に向けて、必ず実行しないといけないことがたくさんある」からです。具体的な活動内容は、8月29日に大阪で勉強会・意見交換会(参加者予定60人)、10月11~12日に大阪・京都で工場見学会(同30人)、24年1月に東京で新年会(同80人)をそれぞれ予定しているほか、ウェブでBOURGEON会員向け事業承継セミナーを年2~4回程度(同各20人)行います。これらにより会員相互の連携や交流を促進するとともに、会員企業の継続的な発展につなげます。
総会に引き続き、一般財団法人日本ペップトーク普及協会の岩﨑由純代表理事が「心に響くコミュニケーション ペップトーク~やる気を引き出す魔法の言葉~」と題して講演を行いました。ペップトークとは活気、元気、活力を生む激励・応援演説のこと。岩﨑代表理事は「どんな言葉をどう言うか、考え抜くのが指導者の役割」と説きます。具体的には「短くて、分かりやすくて、肯定的な言葉を使い、人の魂を揺さぶり、その気にさせるトーク」を指します。例えば、「負けるな」「勝て」は「ベストを尽くそう」に、また「ミスするな」「成功しろ」は「自分を信じよう」へとそれぞれ変換し、「可能、最善」をイメージさせると良いと言います。部下が失敗した時には、「感情的に怒らず、改善を促すように叱る」ことが大切と説きます。「お前ら負けたいのか?」は「皆はどうしたいんだ!」へ、「なぜ、あんなミスをした?」は「何をやろうとしていたんだ!」へ、「なんで分からないんだ?」は「どこまで分かっているのか明確にして!」へと、質問をオープン・未来・肯定へと変えます。
岩﨑氏は、自分自身への勇気づけの言葉によって意識や心のあり方を変えるセルフペップトークの重要性も指摘しました。まずは自分自身がポジティブになることを説き、自分自身に「できる、できる、必ずできる!」「なれる、なれる、君ならなれる!」「前に!進め!ゴールはそこだ!」「克てる、勝てる、絶対勝てる!」とエールを送ろうと強調しました。
続いて会員PRに移り、株式会社サンポール(広島市中区)の山根以久子代表取締役会長が、自身の著書「私とピコリーノ 働く女性に贈る30の言葉」(幻冬舎刊、1650円)を紹介しました。アルミ製の旗ポールメーカーの同社はバブル崩壊後に業績が低迷、2002年には父の山根朗社長が逝去し、専業主婦だった以久子氏は急遽、社長に就任しました。そんな時に開発し、ヒットしたのが金属製のひな鳥(ピコリーノ)が4羽乗った車止め。以久子氏は「どんなに悩みや不安があっても、一歩踏み出す勇気さえあれば大丈夫」と励まします。
また、株式会社田中工業(石川県小松市)の田中里奈取締役社長が事業概要を紹介しました。同社は鋳造品の鋳仕上げや、素形材・加工品の溶接補修、非破壊検査を手掛けています。田中社長は「メーカーではなく、鋳造品や素形材・加工品の医者のような存在。ぜひ、多くの方に存在を知ってほしい」とPRしました。
その後、懇親会が開かれ、福田衆議院議員、東大公共政策大学院の長谷川榮一客員教授がそれぞれあいさつしました。経産省製造産業局製造産業戦略企画室/ものづくり政策審議室の伊奈友子室長が乾杯の音頭を取り、ものづくりなでしこと会員企業のますますの発展を誓い合いました。