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2022年10月14日(金)

埼玉工場見学会を開催しました

2022年10月13~14日、埼玉工場見学会を開催。約20名の会員が参加しました。

  

防災地下神殿 首都外角放水路様 訪問レポート

日本が世界に誇る防災地下神殿 首都外角放水路(埼玉県春日部市)を見学しました。

「首都圏外郭放水路」は、日本の首都圏で水害を軽減することを目的とした世界最大級の治水施設で、 埼玉県春日部市の上金崎地から小渕にかけての延長約6.3km、国道16号直下約50m地点に設けられています。

当日は階段116段、建物の階数に例えると地下6階相当を下り、「調圧水槽」を見学しました。「調圧水槽」は、「首都圏外郭放水路」を代表する施設のひとつで、地下トンネルから流れてくる水の勢いを弱めることで、スムーズに流れることを促す巨大なプールの役割を果たしています。

外角放水路は春日部の地下神殿とも呼ばれており、その名のごとく階段を降りると神殿のような巨大で神秘的な景色が広がっていました。このような施設があることで自然災害を未然に防ぎ、我々の生活があるのだと思うと大変感慨深いです。参加者の皆様も自社のBCPを考えるうえで、とても刺激を受けたようでした。

  

日本電鍍工業株式会社様 訪問レポート

ものづくりなでしこ副代表理事、伊藤麻美社長が代表を務める会社、日本電鍍工業株式会社様(埼玉県さいたま市)を見学しました。

日本電鍍工業様は1958年に創業。当時は時計部品のめっきをメインに数々のウオッチメーカーの指定工場の認定を受けていました。創業当時から培った技術を生かし、現在は医療部品をはじめ、精密部品、楽器や開発案件等の繊細且つ付加価値の高い表面処理を手掛けています。その中でも得意なのは金めっき。100ミクロン厚付け、SUSへ直での金めっきなどが可能です。その他の貴金属のめっき、無電解めっき、アルマイト、チタンへの陽極酸化、など豊富な表面処理技術をもち、それを可能にする「対応力」を強みとしています。

工場内を見学すると若い社員や女性社員が多く、元気で気持ちの良い挨拶が印象的でした。

日本電鍍工業様の採用では学歴・年齢・性別は問わず、求める人物像の25か条に則って採用しているため、結果的に若者や女性が多くなったとのこと。伊藤社長は「ビジョンを共有できる人を採用し、人生を楽しんで、気づきのある人間に育ってほしい」とおっしゃっていました。「雲外蒼天」~どんな試練でも努力して乗り越えたら晴天が見える~。日本電鍍工業様の「対応力」の秘訣を感じる見学でした。

  

株式会社井口一世様 訪問レポート

OA機器、医療機器を中心とした精密板金加工の開発から製造を担う、株式会社井口一世(本社:千代田区飯田橋)の所沢工場を見学しました。

女性活躍でも有名な同社の製造現場には、ドイツの機械がところ狭しと並べられ、多くの機械の傍らには女性のエンジニアが見受けられました。

常識を裏切る革新的な製造方法(社外秘)により、1000分台レベルの精度のものづくりを行っています。その基本となる考え方は、「素人しかできないイノベーション」と「ノウハウの数値化」にあると井口社長は言います。

現在、従業員数は42名。その内、女性比率は全体の8割を占め、女性管理職も6割にのぼります。更に驚くのは美大出身など文系学部を卒業した女性が大半を占め、様々な役割で活躍しています。「会社として、性別、専門性は選考に関係なく、結果として文系の女性が多い職場になっています。」と井口社長。

これまで、知財戦略、ブランディング、人材の確保、DXなどの活発な取り組みと、工作機械から検査機器、システム開発に対する積極的な投資を行い、売り上げは125億円を誇ります。新卒採用においては、学生から500人規模の応募があるという同社の魅力は、笑顔をとユーモアを絶やさない社長の明るいキャラクターと、キラキラ輝く社員の皆様の魅力にあると感じた、見学会でした。

  

株式会社マスダック様 訪問レポート

「おいしい」を、世界へ。を掲げ、製菓機械の設計・製造・販売と、東京ばな奈など菓子生産のOEM事業を行う、株式会社マスダック(本社:埼玉県所沢市)の本社工場と入間工場を見学しました。

本社工場では、甘い香りが漂う中、製菓の自動化製造ラインを見学しました。製造ラインの途中に数か所設置されている工程内検査には、厳しいレベルが設定されており、食品業界の安全性に対する意識の高さを窺い知る事ができました。

また、ショールームには各地の空港や駅のお土産屋さんで誰しもが目にしたことのある、お菓子が展示されており、同社の手掛けるお菓子のシェアの高さを実感しました。現在は、国内のみならず海外にも広がっています。

入間工場では、製菓機械の設計・製造・販売を担っています。工場には、製造途中のオーブン装置が置かれており、どのような部品が製菓機械に使用されているのか、お菓子の製造ラインよりも真剣な眼差しで製菓機械を見つめる会員の姿に、さすがものづくりなでしこ、と思わせる一幕もありました。

1957年会社が設立し、1959年、業界初の「自動どら焼機」を開発。設立から60年を過ぎ、

第三創業期として、時代に即したソリューションの提供で新たなテーマとチャレンジに挑まれます。 2025年は約30%の成長、その5年後の2030年は更に40%の成長を中期計画で掲げ、お菓子で世界の人々を笑顔にする取り組みが今後も続いていきます。