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2022年9月7日(水)

第七回勉強会&意見交換会を開催しました

2022年9月7日(水)第七回勉強会&意見交換会を、リアルとオンラインのハイブリッドで開催。リアルでは、大阪のリーガロイヤルホテルにて執り行い、参加者はリアルとオンライン合わせて約50名でした。

勉強会では、日本の安全をいかに守るかという視点で、長く経済安全保障問題に取り組んでおられる、前衆議院議員 長尾たかし様に、「経営者として知っておきたい経済安全保障~我国の技術流出を防ぐ為に~」をテーマにご講演いただきました。また、大阪・関西万博の開催に向けて、今まさに日本中を飛び回られている、公益財団法人大阪観光局 MICE政策統括官 兼 万博・JR推進統括官 兼 MICE推進部長 田中 嘉一様に「次世代の観光と街づくりへの挑戦 ~2025年 大阪・関西万博を起爆剤に~」をテーマにご講演いただきました。また、その後の意見交換会(グループディスカッション)では長尾先生のご講演を参考にしながら経済安全保障について7つのグループに分かれ意見を交わして頂きました。

◆前衆議院議員 長尾たかし様 講演レポート

深刻な状況におかれている「経済安全保障」。ウクライナ情勢により見えづらくなっている日本に迫る危機について、長尾様から大変わかりやすく、興味深いお話を頂きました。更に、そのリスクは私たちの日常にも迫っている、ということを理解できました。

また、日本のセキュリティの脆弱さが招いている、情報や技術の流出が、世界的な危機を招き、世界のセキュリティ大国からの信用を失っている現状を知りました。海外並びに、近隣諸国との向き合い方をはじめ、企業や個人にも関わる、「経済安全保障」を自分事に感じ、きちんと理解し行動する事が重要であると感じました。

◆公益財団法人大阪観光局 MICE政策統括官 兼 万博・IR推進統括官 兼 MICE推進部長 田中 嘉一様 講演レポート

既に1000日を切っている大阪・関西万博。この度の勉強会を迎えるまでは、万博自体を遠い存在と感じていた方も多かったのではないでしょうか。

田中様のお話しの中で印象的だったのは、「万博を活用せよ!」という強いメッセージでした。SDGs万博とも呼ばれる2025年の大阪・関西万博では、SDGsの概念に企業活動を結び付ける事ができるならば、様々な企業が万博を活用し未来のステップに役立てる事ができるという事でした。

ものづくりなでしこでも、理念やこれまでの活動を軸に、大阪・関西万博を活用し、仲間を増やしものづくり業界の活性化に繋げる、知名度を世界に広げる、など大きく前進するチャンスだという事を田中様の講演から知る事ができたかと思います。

◆意見交換会

今回のテーマ「経済安全保障」に基づき、各社の取り組み状況等についてリアル参加者同士、オンライン参加者同士、グループごとに意見交換を行いました。

全体的に中小製造業における経済安全保障の課題として、「技術流出」や「情報セキュリティ」についての意見が多くかわされました。

技術や情報の漏洩においては、システムよりも人的な漏洩に危険があります。SNSで誰でも簡単に情報を発信できる世の中だからこそ、何が良くて何が悪いのか、各々が理解し行動できるよう、会社そしてトップがそれを示す必要がある、という意見が挙げられました。

また、参加者の中では海外企業と取引をしている企業も多く、ブラックリストの企業を知り、日本・海外に関わらず取引先の企業が信頼できる企業なのかどうか、確かめることの重要性が述べられました。

具体的な情報漏洩における各社の対策としては、社内に情報セキュリティ委員会を発足し、定期的な勉強・意見交換をすることで、社員一人一人に情報漏洩の危険性について理解を促す取り組みや、業務内容や利用場面によって使用するPCを変え、大事な情報は持ち出せないようにする取り組みが紹介されました。

マスコミの情報に惑わされずに正しい情報を受け取る感覚を養い、社員に発信をすること。リモートワークが普及し、働きやすさが向上する一方で、以前よりも情報漏洩のリスクは高まっているからこそ、一人一人が意識を持ち、行動することの重要性が会場全体を通して改めて認識されました。

以上、今回の勉強会&意見交換会が参加者にとって有益な時間となっておりましたら幸いです。