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2020年9月15日(火)

東北工場見学会を開催しました。

東北工場見学会を開催しました

2020年9月15~16日、ものづくりなでしこ東北見学会を開催。約20名の会員が参加しました。

 

日進工具株式会社 様 訪問レポート

1社目は、超硬小径エンドミルのリーディングカンパニーとして、精密・微細加工の最先端分野でエンドミルの製造、販売を行っている日進工具株式会社(本社:東京都品川区)の仙台工場を見学しました。

2011年の東日本大震災の経験から、災害に強く、安心・安全な精密・微細加工工場を目指し建てられた世界初とも言える、オールラウンド免震の構造による「新開発センター」が2019年11月に完成。2020年3月には稼働を開始し、今回ものづくりなでしこの参加者に披露いただきました。

現場では、エンドミルを作る様々な工程で自動化が加速する一方で、若者や女性の働く現場環境もしっかり整えられています。

また、精密・微細を手掛けるものづくり企業には欠かせない日進工具のエンドミルを、ユーザーに安定供給する責任を果たす為にとことん突き詰められた経営方針、そしてものづくりの姿勢に、参加者は多くの事を気づかされる瞬間でもありました。

 

福島第一原発 様 訪問レポート

2社目は、忘れもしない2011年3月11日、東北地方を中心とした巨大地震と津波によって大きな被害を被った福島第一原子力発電所を見学しました。福島第一原子力発電所の原子炉建屋は海抜8.5メートルに位置する事から当時は想像を絶する大きな津波が発電所を襲ったことは言うまでもありません。

今回の見学経路は、広い発電所内をバスで案内いただくと共に、1~4号機の原子炉建屋前でバスを下車し、震災当時の状況や各原子炉での作業状況、今後の工程について、丁寧にご説明を頂きました。現在も尚、多くの作業員の方々が働く発電所内は、構内全体の96%のエリアにおいて一般作業服での作業が可能になっており、作業員の被ばく線量管理を実施していることが分かりました。また、現場のニーズを把握しながら継続的な労働環境の改善が図られている事を説明いただきました。

これまで様々な作業工程を経て2021年から燃料デブリの取り出しが開始されますが、そこには高度なものづくり技術「遠隔で操作できるロボットの開発」への期待が集中しています。特に地元企業からの参入はもちろんの事、世界の中でも群を抜く技術力・品質力を保持する日本企業の技術が活かされることを期待したいと感じました。

 

 

 

アルファ電子株式会社様 訪問レポート

最後は、福島県天栄村に本社を構える、医療機器・電子機器の試作・開発から量産、基板、組立て、検査、梱包出荷業務請負まで一貫対応を行うアルファ電子株式会社を見学しました。

アルファ電子の特徴は、早くから女性の活躍を推進し、リーダーに女性を積極的に抜擢している事が挙げられます。女性管理者育成にも余念が無く、現在では全管理者の40%を女性社員が占めています。

見学は3班に分けられ、リーダーの皆様に案内していただきました。

工場内はエリア毎、役割と責任が明確化され、お客様の良きパートナーとして在り続ける為の改善活動が進められています。その活動の中で印象的だったのが、新規ビジネスを積極的に取り込む為の「活スペース改善(スペースの有効活用)」と全社で取り組むクレームゼロ運動です。見学会時点ではクレームゼロ2723日目を達成しており、アルファ電子のチームワークが随所に感じられた工場見学でした。

2011年の東日本大震災、アルファ電子も大きな被害を受けながらも、どこよりも早い復旧そして操業再開を行いました。まさに普段のチーム力があったからこそ成しえたものと感じます。

2019年に50周年を迎え、新たな出発点として100年企業を目指した準備に取り掛かり始めたとの事でした。食品事業もスタートし、これからの活躍がとても楽しみです。